日本では、何らかの理由による不妊治療受診者は、50万人もいるとも言われています。この人数は6組中1カップルに相当することになり、とても多くの人が不妊治療を受けているという現実があります。

その原因には、若年層の早期閉経の増加や、晩婚により高齢出産を望む人が多くなったことがあげられます。35歳から高齢出産といわれますが、年を重ねるごとに体や卵巣機能も低下し、卵子も老化してくるというリスクがあります。ここでは特に35歳以上の人の不妊治療におけるリスクをみてみましょう。

薬による副作用と多胎児のリスク

不妊治療では色々な薬が処方されますが、薬にはそれぞれ副作用があり、体調が悪くなることもあります。特に排卵障害がある場合は排卵誘発ホルモン剤が使われます。この場合、多胎児の可能性や卵巣腫大による下腹部の痛みが出ることがあります。

年齢が高くなるほど流産のリスクが高まる

不妊治療によって妊娠しても、年齢が高くなるほど流産のリスクが高くなります。例えば、40代になると20代の人の約5倍の人が流産するというデータがあります。卵子の老化とともに、それに伴う先天性異常が原因だといわれています。

異常児のリスク

先天異常は卵子、胎盤の老化などによって、胎児が正しい状態で成長できなかったために起こります。特に高齢が原因となるのは、染色体異常による障害が多く、ダウン症などの発生率が高まります。出生前診断で調べることもできますが、すべての異常を発見できるわけではありません。

不妊治療を行う上で、これらのことを理解しておくことは大切なことです。同時に明るい気持ちで治療に向き合うということが最も大切なことなのでしょう。